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2021.08.06【日本体育大学女子サッカー部#3】これからの女子サッカー界を支える彼女たちに監督が求めることとは - 数々の伝統と応援を糧に突き進む日体大女子サッカー部
彼女たちのサッカーに対するアツい想いを聞いてきた#1、#2。最終回となる#3ではそんな彼女たちを近くで支える大槻監督に話を聞くと共に彼女たちのこれからの目標について聞いた。
―まずは学生のみなさんにお聞きします!大槻監督はどういう監督ですか?
李誠雅さん:優しくてお父さんみたいな監督(笑)はじめて会った時からおだやかなオーラが出ていた!今まで自分自身が関わってきた、接してきたサッカーの監督やコーチはどちらかというと殺気立っている方が多かったからか、優しく穏やかな印象が強かった。それでもサッカーに対してのアツい想いはすごく感じていて、ピッチ上では顔つきも変わり凄いなと思う。そして大槻監督は誰に対しても威張らない!学生であろうとそのまま対峙してくれる。また何よりも各選手の特徴をそれぞれ活かして今の日体大女子サッカー部に合ったサッカーを選んで指導をしてくれている。
文道真音さん:優しいし選手に対してのアツい気持ちも強く感じる!入部したての選手の名前もすぐに全員覚えたいからと「選手一覧が欲しい!」と言われたこともあった。
― そんな大槻監督!日体大女子サッカー部での一番の思い出は何ですか?
大槻茂久監督:一番印象に残ってしまうというか残念に感じる思い出としては、選手が大怪我を負ってしまうことであったりする…。しかし毎試合、毎試合でたくさんの思い出や感動がある。今一緒に話をさせてもらっているキャプテンでエースの李誠雅がなでしこリーグ開幕戦で点を決めて勝利したこと、次の試合で大敗したこと、関東大学女子サッカーリーグでの勝利などなど…普通の社会人では感じることのできない緊張感、ドキドキ感を毎週末感じられていることが一番の醍醐味や思い出。そういった多くの試合で得られた経験の積み重ねが『インカレ優勝』という目標に繋がってくると思う。
― 部活動で指導するにあたって心掛けていることはありますか?
大槻茂久監督:一番は選手がそれぞれの特徴を発揮し、活き活きとプレーや活動をしてもらうこと。ただし『日本一』という高い目標を掲げている以上、やはり挫折や苦しい思いをすることも多くあると思う。その中で日体大の『強く、美しく、逞しく』のモットーを胸に、どんな逆境にも逞しく立ち向かい、精神的にも肉体的にも強い日体大であろうということは常日頃意識しながら指導にあたっている。
―『With コロナ』はまだしばらく続くことかと思われますが、その中で部活動や学校に対しての協力体制等で求めることは何かありますか?
大槻茂久監督:大学として様々なことに早急な対応をしてくれていて、多くの選手やスタッフが既に1回目のワクチン接種済み。もちろんワクチン接種は任意であり、受けるか受けないかは本人の意思によるもので、このような選択肢を大学として与えてくれていることは非常に有難いと思っている。リーグ戦の公式戦においても感染対策を講じた上でこのような状況の中大学の施設を使わせてもらえているという点でもすごくサポートしてもらえていると感じている。そのため特に『これをしてもらいたい!』という要望はありませんが、我々はこのコロナ禍の環境や制限禍のなかであっても寛容に物事を受け入れ、前に進むことが求められているのではないかと個人的には思っている。
― 学生のお二人にお伺いします。優しさもありながらみなさん同様にサッカーに対しアツい想いを燃やす大槻監督と目指す、今後の目標を教えてください!
李誠雅さん:目標に大小は無いが、今年の最終目標はインカレで日本一を奪還すること。そのためにはなでしこリーグ、関東大学リーグ、県リーグ全て取るということをチームとしても目標に掲げている。チームとしてこの目標をしっかり達成することができるよう、個人としても自分ができる方法でチームを引っ張っていきたいと強く思う。自分自身はFWということもあり自身のプレーで、そして背中でチームメイトを引っ張っていきたいと思っていたがケガの影響もあり、なかなかそれも難しくなってきている。だからこそ、残りの学生としてのサッカー人生は自分の言葉や練習に行く姿や態度、表情などの細かいところで自分なりにあきらめず後輩と向き合いながら約60人の部員全員の思いを揃えられるようにやり切りたい!
文道真音さん:チームとしての目標は日本一になること。自分はプレーをするわけではないので選手が一番プレーしやすい環境を作ることがマネージャーの仕事。選手たちがプレー以外のところで悩むことが無いよう『プレー以外のところは任せて!』と言えるくらいの仕事をこなしていきたい。
― 最後にそんな学生たちへ、大槻監督からメッセージ
大槻茂久監督:みんなでチームを愛し、みんなでチームの為になることを自発的に主体的取り組むことに意味があると思う。日体大女子サッカー部を良くしていく、強くしていくということを一緒に考え行動しながらそれぞれの立場、それぞれの役割を超えて果敢にチャレンジしていってほしいと思う。
<部活動紹介>
日本体育大学 学友会 サッカー部
1985年に創部された日本体育大学女子サッカー部は、インカレ最多優勝回数を誇り、ユニバシアードやなでしこジャパンにも多くの選手を送るなど、日本女子サッカー界を牽引。現在は、プレナスなでしこリーグ1部を筆頭に、関東大学女子サッカーリーグ1部、神奈川県リーグ1部に参加し、どのリーグにおいても優勝を目指し厳しいトレーニングを重ねている。また、なでしこリーグに参戦するチームは「日体大FIELDS横浜」として、地域の方々に愛される日本一のクラブチームを目指し活動中。