【財務サポート】ファイナンシャルプランニング会社「オフィス921」
スポーツビズと連携しているファイナンシャルプランニング会社「オフィス921」。そこで働いている公認会計士の奥村武博さん(元プロ野球選手)に、『スポーツビズ所属アスリートに提供しているサービス内容』、『アスリートの財務の悩み』などについて、お話を聞きました。
-スポーツビズのアスリートに提供しているサービスを教えてください。
奥村さん:現役選手として、個人事業主として活動されている方。そして、現役を引退して個人事業主として活動されている方を対象に、関連法人である税理士法人が『確定申告』をはじめとした税金に関する手続きやアドバイスを行っています。個人事業主の方はもちろんですが、企業に所属をしている社員アスリートも他で副収入(講演会や教室など)があれば、基本的には確定申告が必要になります。年収に関係なくほとんどのアスリートが必要になる作業なので、スポーツビズに所属する方の多くが『確定申告』のサービスを利用しています。
加えて、新規でビジネスをスタートさせたいと考えている方に向けて、法人(会社)の設立、その運営のサポート、会計作業の処理などについてお手伝いするケースもあります。まずは、何のために会社を設立したいのかということをヒヤリングしながら、ディスカッションをして、法人を設立した方が良いのか、それとも個人でやるのが良いのかなどをアドバイスします。
–多くのアスリートが利用されているという『確定申告』のサービスですが、具体的にはどのようなサポートを行うのでしょうか。
奥村さん:まず収入証明と入金が確認できる通帳の履歴などをいただきます。あとは、必要経費で支払った領収書やレシートなどを取っておいていただいて、それを我々に送ってもらい会計的な処理をして、収支を計算し、申告をしていくというのが基本ですね。対象となるのは毎年1月1日~12月31日までで、翌年の3月15日までに確定申告を済ませなければなりません。
-お金に関して、アスリートが悩んでいることは何ですか?
奥村さん:最近は『投資』に関する相談が多く寄せられていますね。FX(外国為替証拠金取引)、暗号資産(仮想通過)、株式、NISA(少額投資非課税制度)、保険など様々な投資先があることから、それに興味を持つアスリートが増えてきています。
相談があった場合、最初にどのような商品について興味を持っているのか。そして、投資する目的や金額などをヒヤリングします。それから必要に応じて、専門家(※奥村さんが代表理事を務める一般社団法人アスリートデュアルキャリア推進機構・ADCPAが提携している会社)の方を紹介し、保険・投資の組み合わせなど、全体的に今の状況を見ながらアドバイスを行い、手続きを進めていきます。
今は、スマートフォンなどでも簡単に投資ができるようになっており、気軽に始めてしまったというアスリートの方もいます。決してそれが悪いことではないのですが、その商品のことをきちんと理解しているのか、そして確定申告の対象になる場合があるということも知っておいてほしいですね。
-最後に、スポーツビズに所属しているからこそのメリットを教えてください。
奥村さん:スポーツビズに所属していることで、すぐに相談できる窓口があるということは明確なメリットですし、アスリートの方も心強いと思います。
また、私も元アスリート(元プロ野球選手)ですが、オフィス921には私以外にも元アスリートの公認会計士・税理士が在籍しており、スポーツ選手の事情を考慮したサポートやお手伝いができます。公認会計士は、日本に数多くいますが、スポーツ界の状況や事情を知っているという専門家が揃っている会社はあまりないので、そこが強みになると思いますね。
【プロフィール】
奥村武博(おくむら・たけひろ)
1979年7月生まれ、岐阜県出身。1997年ドラフト6位で阪神タイガースに指名され、投手として入団。2001年に現役引退。2002年に同球団で打撃投手を務めたあと、バーやホテルの調理場勤務など、飲食業界で働き、その後、高校時代に手にした資格を生かそうと、公認会計士の受験を決意。働きながら、2013年11月に資格を取得し、元プロ野球選手として初めての公認会計士になりました。現在は株式会社オフィス921に勤務する傍ら、一般社団法人アスリートデュアルキャリア推進機構(ADCPA)の代表理事も務め、阪神退団後の厳しい経験を踏まえ、元スポーツ選手のセカンドキャリア支援(資格取得サポートなど)を行っています。
Office921:http://www.office921.co.jp/
一般社団法人アスリートデュアルキャリア推進機構(ADCPA) :https://www.adcpa.or.jp/